政府や介護企業が連携して日本型の介護サービスを今秋にもマレーシアで始める。官民で介護サービスをアジアに輸出する第1弾で、介護大手のメディカル・ケア・サービス(さいたま市)が施設を手掛ける。

運営に必要な資金を官民ファンドのクールジャパン機構が融資する。急速に高齢化が進むアジアで富裕層向けに日本型介護の需要を取り込む。

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官民での介護輸出は自民党の特命委員会と政府の内閣官房の健康・医療戦略室が中心となって計画を進めている。第1弾としてメディカル・ケア・サービスがクアラルンプール郊外のペタリングジャヤに開く予定の有料老人ホームを支援する。資金を融資するほか、健康・医療戦略室が現地当局と交渉する。メディカル・ケア・サービスはさらに同じ都市で3~5施設を開業する方針だ。

健康・医療戦略室は経済連携協定(EPA)で介護人材を日本に送っているフィリピンやインドネシア、ベトナムなどのほか中国やタイなどにも進出を想定している。日本での介護経験を持つ人材が自国の日本型の介護施設で経営に参画してもらう考えだ。現地に研修施設もつくり、官民で資金を出す。2017年にもマレーシア以外に進出国を増やす。

アジアでは高齢化が急速に進んでおり、35年には人口が約22億人になり高齢化率は約20%になる見通しだ。アジアの高齢者関連市場は潜在的に約1800兆円に膨らむとの推計もある。日本型の介護施設を増やすことで、介護ロボットなどの先端技術を利用した介護サービスもアジアで普及させたい考えだ。

日本経済新聞2016/5/31