先週、日本から薬局グループ・医薬品卸企業の役員の方々がマレーシア・クアラルンプールの薬局や病院を視察しにいらっしゃいました。

実は今回の視察は、以前視察にお越しいただいた方にお客様をご紹介いただいた形で実現し、私としてはとても嬉しい仕事となりました。

今回のテーマは「薬」。私は10年近く日本で医療・介護・高齢社会をターゲットにビジネスをしてきましたが、実は薬関連の事業に携わったことがなく、視察に来られた方々から日本とマレーシアを比較したご意見をいただき、目からウロコで大変勉強になりました。(下記に続く)

【写真】マレーシア最大手病院の薬剤師責任者さんからマレーシアの医薬品・製薬・調剤・OTC・薬局についてレクチャーを受けました。
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【写真】親日の国ならでは。医師や看護師も院内施設の視察にとても協力的です。
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特にマレーシアと日本を比較した際に大きく異なるところ、
それは「医薬分業が進んでいない」ということです。

医薬分業(いやくぶんぎょう)とは、患者の診察、薬剤の処方を医師が行い、医師の処方箋に基づいて、薬剤の調剤・投与を薬剤師が行うという形で役割を分担することです。

皆さんもおなじみだと思いますが、日本では病院に行って医師の診察を受診すると、診察後処方箋を書いてもらい、患者はその処方箋を持って病院の横の調剤薬局に行き、薬剤師さんから薬をもらうと思います。

マレーシアでは、医師が薬を患者さんに渡してしまうことが違法ではないため、多くの病院や診療所・クリニックで薬が売られています。そして特に診療所・クリニックでは、収益全体の30~40%が薬代となっている現実があるのです。

視察に来ていらっしゃった方々は「日本も20年近く前までマレーシアと同じような状況だった。タイムスリップしたみたいだなぁ」とおっしゃっていました。(下記に続く)


【写真】非常に細かく説明をしてくれる医療スタッフの方々
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ではこのまま医薬分業が進まない状況がずっと続くのか。。。

今回の視察で出会った薬剤師さんや業界関係者の話では「既に政府は制度変更を示唆しており、近い将来必ず変わる」とのこと。この制度変更の準備のためなのか、早ければ来年から薬剤師の3年間公立病院実習義務は無くなり、一気にマレーシアの薬剤師総数が増えるそうです。(下記に続く)


【写真】最後は院長先生含め経営陣と院内食堂で食事(結構美味しかったです)
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私はクアラルンプールで生活をしますが、風邪をこじらせた時など自分のコンドミニアム近くのクリニックで診察を受け、そこで薬をもらっていました。以前から思っていたのですが、医師から「Just in case(念のためね)」と言われ、診察後にやけにたくさんの薬を出されます。前述したように、医師は経営するクリニックの収入の30~40%が薬代なのであれば、患者さんに対してできる限り多くの薬を出したがるのも無理はありません。

現地の医療が制度レベルからどうなっているのかを把握すると、患者である自分に起きている事象を整理できて非常に面白く感じましたし、政府が決める(変えていく)医療制度というのは、国民ひとりひとりが受ける医療に対して確実に影響するということが改めてわかりました。

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