2016年06月20日 07:40 JST配信
4月から患者数が増加、収束の兆しみられず、手足口病の流行により、マレーシア保健省は、今年5月9日に各州に警戒態勢を発令し、現在、感染防止のための緊急対策がとられていることを明らかにしたと、17日、The Starなどの現地メディアが伝えた。
6月5日から11日までで1,379件の患者数が報告されており、特にセランゴール州、ジョホール州、クアラルンプール市内での報告数が多く、この数は、さらに1週間前の1,296件と比べると、83件、6.4%の増加で、最初に感染者の増加がみられた、4月最終週の794件からも増加し続けている。
現在さらにその数は増加しており、最も多いセランゴール州で4,441件、続いて、ジョホール州で1,393件、クアラルンプール市内で、1,317件、サバ州で1,299件、サラワク州で1,108件の感染者が報告されている。
各州で緊急対策がとられる
各州では、その状況の把握と感染防止対策の強化が進められており、ヌグリ・スンビラン州では12の保育所と幼稚園が閉鎖され、ペラ州では状況を詳しく把握するための調査研究所が設置された。
手足口病は非常に感染力が強く、10歳以下の子供に多く発症する。特にコクサッキーウイルスA16型とエントロウイルス71型などのエンテロウイルスが原因となり、発熱、のどの痛み、手足の発疹、口腔内潰瘍などの症状がみられる。最悪の場合、髄膜脳炎や心筋炎などを引き起こし死に至ることもある。